2026.10.22
management
分かりにくい資料は、見た目を直す前に3つの段階のどこで止まったかを確かめる
上司に「もっと分かりやすく」と言われて、文字の大きさや図の位置を直したことはありませんか。直したのに同じことをまた言われると、どこを直せばよいのか分からなくなります。この記事は、分かりにくい資料の本当の原因を、会社としてどう見つけるかに答えます。
弊社の考えでは、原因は見た目ではなく、何を伝えたいかの整理にあることが多いです。そこで、見た目を直す前に、3つの段階のどこで止まったかを確かめると決めておきます。以下は、2026年10月時点で弊社が整理している考え方です。
見た目を先に直したくなる理由
見た目の修正は、すぐに手を動かせて、直した結果も目で見えるものです。そのため、「分かりにくい」と言われると、まずデザインに手が伸びます。
一方で、何を伝えたいかの整理は、手を動かしても結果が見えにくい作業です。考えている時間は、作業が進んでいないように感じられます。
この感じ方の差が、見た目だけを直し続ける原因になります。本人の努力が足りないのではなくて、確かめる順番が決まっていないことが問題です。
言葉が生まれるまでの3つの段階
資料の文章は、次の3つの段階を通って出来上がります。
- 何を言葉にするかを見つける
- 適切な言葉に置き換える
- 相手に伝わる形に整える
文字の大きさや図の配置を直すのは、3つ目の段階です。1つ目と2つ目が済んでいないときは、3つ目をいくら直しても分かりやすくなりません。
だから、「分かりにくい」と言われたら、見た目を直す前に、1つ目と2つ目に戻ります。
どの段階で止まっているかを見つける手順
資料を書いた本人と、確かめる人の2人で、次の順に進めます。確かめる人は、上司でも同僚でも構いません。
- 書いた本人に、この資料で相手に決めてほしいことを、口で1文で言ってもらう
- 1文で言えないなら、1つ目の段階で止まっている
- 言えたら、その内容を言っている文を、資料の中から探す
- 文が見つからない、または別の意味に読めるなら、2つ目の段階で止まっている
- どちらも問題がなければ、3つ目の段階に進み、見た目を直す
ここで大事なのは、確かめる人が答えを教えないことです。1文で言えるかどうかを、本人が自分で気づくところに意味があります。
止まった段階ごとの直し方
どの段階で止まっていたかによって、直す作業は変わります。
- 1つ目で止まっていたとき
- 資料の作成を止めて、伝えたいことを紙に書き出す
- 書き出したものの中から、相手に決めてほしいことを1つだけ選ぶ
- 選ばなかったものは、資料の本文から外す
- 2つ目で止まっていたとき
- 専門語や社内だけで通じる略語を、相手が普段使う言葉に置き換える
- 1つの文に、1つのことだけを入れる
- 同じ内容に、別の言い方を混ぜない
- 3つ目に進めるとき
- 見出しの順番を、相手が知りたい順に並べる
- 文字の大きさや図の配置は、ここで初めて直す
直したあとは、もう一度、相手に決めてほしいことを1文で言ってもらいます。同じ文で言えて、資料の中にも同じ文があれば、直しは終わりです。
上司が最初に言う一言を決める
「もっと分かりやすくして」という一言だけでは、部下は見た目を直すしかありません。上司の側にも、決めておくことがあります。
おすすめは、最初の一言を「この資料で、相手に何を決めてほしいですか」と決めておくことです。この問いは、1つ目の段階に直接つながる問いです。
最初の問いを会社で決める考え方は、部下のAI資料への最初の一言は、どこを確かめましたかと会社で決めるでも説明しています。
資料にかける力を先に決める考え方は、資料の力の入れ方は、始める前に3段階の配分を会社で決めるにまとめました。
社内だけで決めにくいとき
資料の分かりにくさは、書いた本人にも、同じ部署の人にも見つけにくいことがあります。毎日同じ言葉を使っていると、その言葉が相手に通じないことに気づけないためです。
社外の目で資料を見てほしいときは、弊社の顧問型ITコンサル&ヘルプデスクを相談先にできます。オンライン定例は月2回、30分です。費用は月10万円(税別)で、初期費用はかかりません。
ただし、資料の中身を最終的に決めるのは、資料を出す会社の人です。相談する範囲は、事前に確かめてから決めてください。
会社で決めておくこと
最後に、会社で決めておくことをまとめます。
- 分かりにくいと言われたら、見た目の前に、3つの段階のどこで止まったかを確かめる
- 確かめる最初の問いは、「相手に何を決めてほしいか」の1つにする
- 直したあとも、同じ問いに1文で答えられるかを確かめる
この3つを書面に残して配れば、言われた人が見た目の修正から始めることは減ります。

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