2026.10.20
management
AIを社員に配る前に、会社は使い方の教育と決まりを先に用意する
全社員にAIのアカウントを配ったのに、数週間たつと「使うと疲れる」という声が出る。そんな場面を想像してみてください。社員に原因があるように見えますが、AIそのものより、AIの入れ方に原因があることが多いです。この記事は、AIを配る前に会社として何を用意するかに答えます。
結論は、使い方の教育と、会社の決まりを先に用意することです。株式会社ストリックランド(弊社)は、生成AIの研修を Qu で行っています。システムの開発や導入は strickland-ai.com です。どちらの現場でも、配る前の用意が先にあるかどうかで、その後の定着が変わると考えています。以下は2026年10月時点の考え方です。
教育なしで配ると何が起きるか
教育なしでAIを配ると、社員は自分のやり方で使い始めます。そこで起きやすいのは、時間を吸われることと、情報が多すぎて疲れることの2つです。AIとのやりとりが長引いて本来の仕事の時間が減り、答えを直す作業が自分で書くより長くなることもあります。また、AIは長い答えをすぐに返すので読む量が増え、どれが大事か分からないまま、読み終えても疲れが残ります。
この疲れは、社員の能力の問題ではありません。使い方を知らないまま配った、会社の側の問題です。
配る前に用意するもの
用意するものは、大きく分けて2つあります。
- 使い方の教育
- AIに何を頼むと役に立つか
- 答えが長いときに、一番大事な点を先に書かせる頼み方
- 答えが正しいかを、自分で確かめる方法
- 会社の決まり
- 入力してよい情報と、入力してはいけない情報
- 外に出す前に、人が確かめるもの
- 困ったときの連絡先と、使うのを止める方法
教育だけがあっても、決まりが無ければ、迷った社員は自分で判断します。決まりだけがあっても、使い方を知らなければ、守る前に使わなくなります。両方が必要です。
決まりを先に決める順番
決まりは、細かく作ろうとすると進みません。次の順番で、1枚に収まる量から決めます。
- 誰がAIの利用を管理するかを決める
- 入力してよい情報を、社内の資料の種類ごとに決める
- 確かめてから出すものを決める
- 止め方と連絡先を決める
- 決めた内容を、全社員が読める場所に置く
1枚の決まりの作り方は、社内生成AIガイドラインの作り方。A4一枚で足りる理由に書いています。最低限決めることを整理したい場合は、AIガバナンスとは。中小企業が最低限決める4つのことを解説も参考になります。
決まりは、指示ではなく設定で守る
決まりを文章で書くだけでは、忙しい日に守られなくなります。守らせたいことは、できるだけAIの設定で決めておきます。
弊社の例です。弊社のAIのアカウントにできるのは、下書きを作ることと、読むことだけで、投稿のボタンは人が押します。AIに何をさせるかは、お願いではなく設定で決めています。そのため、思い込みでAIが勝手に投稿することはありません。
外へ出る文も、出す前に機械の判定(Jev)で点検しています。会社として出してよい内容かを、人が読む前に一度確かめるためです。
社員に配るAIでも、同じ考え方が使えます。たとえば、共有してよい範囲や、使えるアカウントの種類を、先に設定で絞っておく方法です。
配ったあとも見直す
配って終わりにはしません。AIの画面や名前はよく変わるので、決まりも定期的に見直します。月の初めに見る日を決めておくと、続けやすくなります。
見直しのときは、使っていて疲れる場面、決まりで迷った場面、決まりに書かれていないことで困った場面があるかを社員に聞きます。聞いた内容は、次の月の決まりと教育に反映します。
自社だけで教育と決まりを用意するのが難しい場合は、外に頼む方法もあります。弊社の顧問型ITコンサル&ヘルプデスクは、初期費用がありません。月額は10万円(税別)で、人数の上限もありません。月2回、オンラインで30分の定例を行い、問い合わせは24時間受け付けます。担当者の対応時間は9時から19時で、土日も対応します。相談先として使えるのは、決まりを作る段階から、配ったあとの見直しまでです。
生成AIの使い方の教育は、Qu の法人向けプランでも行っています。内容や参考価格は、無料の実演デモを見てから判断できます。
AIを配る前に用意するのは、使い方の教育と、会社の決まりです。まず1枚の決まりを書くところから始めてください。

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