2026.10.27
management
外に頼む仕事と社内に残す仕事は、作り方を残したいかで分けると決める
見積もりを受け取るたびに「この仕事は自分たちでできないのか」と迷うことはありませんか。反対に、社内で抱え込んだ仕事の出来に自信が持てないこともあります。この記事は、外に頼む仕事と社内に残す仕事を、会社としてどう分けて決めるかに答えます。2026年10月時点の考え方です。
答えは、仕事ごとに2つの問いを立てて分けることです。1つ目は「作り方を社内に残したいか」、2つ目は「社外の人の目で確かめる必要があるか」です。基礎調査、データ整理、計画の骨子や素案づくりは、社内に残す側に入れます。高度な助言と、客観的な検証が要る分野は、外の専門家に頼む側に入れます。京都市の株式会社ストリックランド(弊社)は、生成AIの研修とシステムの開発・導入を行っています。その立場からも、この線引きを先に決めることをすすめます。
なぜ分けて決めるのか
外に頼み続けると、その仕事の作り方が社内に残りません。次に似た仕事が来ても、また同じように頼むことになります。担当者が替わると、何を頼んだのかも分からなくなります。
反対に、全部を社内でやろうとすると、専門の知識が足りない分野で無理が出ます。自分たちで作った計画を、自分たちだけで確かめる形にもなります。
だから「外に出すか、中でやるか」を、その場の忙しさで決めてはいけません。仕事の種類ごとに、会社として先に決めておきます。決めておくと、見積もりが来たときに迷う時間が減ります。
社内に残す仕事
次のような仕事は、社内の担当者が手を動かす側に入れます。
- 基礎調査
- 業界や競合や制度について、まず自社で事実を集める
- 集めた事実を、社内の言葉でまとめる
- データ整理
- 売上、問い合わせ、在庫などの記録を、使える形にそろえる
- 自社のデータの癖を、社内の人が知っておく
- 計画の骨子や素案づくり
- 何をいつまでに目指すかの下書きを、自社で書く
- 外の専門家には、その下書きを見てもらう
これらは、自社の事情を一番知っている人が書くほど、中身が自社に合います。しかも、やるたびに作り方が社内に残ります。AIを使えば、素案づくりの手間は以前より小さくなります。ただし、AIが出した素案に誤りがないかは、社内の人が読んで確かめます。
この線引きは、コンサルへの委託は、社内の下準備と外部の検証で線を引くと決めるでも、委託の側から書いています。
外に頼む仕事
次のような仕事は、外の専門家に頼む側に入れます。
- 高度な助言
- 社内に経験者がおらず、判断を間違えると損が大きい分野
- 法律、税務、大きなシステムの設計など、専門の資格や経験が要る分野
- 客観的な検証
- 自社で作った計画や仕組みを、社外の目で点検してもらう
- 作った本人が見ると見落とす点を、別の人に指摘してもらう
検証は、作った人と別の人がやるから意味があります。社内で素案を書き、外の人に見てもらう。この順番にすると、頼む範囲が小さくなり、外に払う費用も抑えられます。
IT の担当者がいない会社の場合は、情報システム担当がいない会社のIT体制の作り方と外に頼む範囲も合わせて読んでください。
頼む期間は区切って見直す
外に頼むと決めた仕事も、頼み続けると社内に何も残りません。期間を区切り、区切りごとに続けるかを決め直します。
弊社の「On」を例にします。On は、業務変革に強い人材を弊社がつけるサービスです。月額30万円(税別)の準委任です。4か月から始め、続けるかどうかは月ごとに決めます。労働者派遣ではありません。
こうした形で外の人を入れるなら、毎月の見直しで次の2点を話します。
- 外の人がやっている仕事のうち、社内の担当者に移せるものはどれか
- まだ外に頼む必要がある仕事は、何が理由か
外に頼む理由が「社内に作り方の知識がないから」だけなら、社内へ移す計画を立てます。理由が「客観的な目が要るから」なら、外に頼み続けます。
明日できる次の一手
明日は、直近で外に頼んだ仕事を5件書き出し、次の手順で振り分けます。
- 付箋か表計算の1行に、頼んだ仕事を1件ずつ書く
- 各行に「作り方を社内に残したいか」の答えを、はい・いいえで書く
- 各行に「社外の目で確かめる必要があるか」の答えを、はい・いいえで書く
- 1つ目が「はい」で2つ目が「いいえ」の仕事に印を付ける
- 印の付いた仕事のうち、1件だけ次回から社内の担当者を決める
印の付いた仕事が見つからなければ、今の頼み方は合っています。見つかったときも、全部を一度に戻す必要はありません。1件だけ社内に移し、次の見直しのときに出来を確かめます。
分け方の理由と、1件目の担当者の名前を、短い文で社内に書き残してください。次に同じ迷いが出たとき、その文を見れば同じ基準で決められます。

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