2026.10.22
management
社員にまず伝える対策は、会社が3つに絞って理由と一緒に決める
社員にセキュリティの話をしようとすると、項目が多くて何から伝えるか迷います。一度に全部を配っても、読まれずに終わることがよくあります。この記事が答えるのは、最初に社員へ伝える対策を、会社としてどう決めてどう伝えるかです。
株式会社ストリックランドは、最初に伝える対策を3つに絞り、理由と確かめ方を一緒に決めて伝える進め方を勧めます。3つは、パスワードの使い回しをやめること、多要素認証を使うこと、不審なメールやSNSに注意することです。これは弊社の判断で、国や特定の人の発言ではありません。2026年10月時点の考え方です。
守る理由を先に伝える
流出する情報は、氏名や住所だけではありません。パスワード、クレジットカードの情報、運転免許証の情報に及ぶことがあります。
社員が使うアカウントには、会社の資料や取引先の連絡先が入っています。1人のアカウントが破られると、その人の個人情報だけでなく、会社の情報も外へ出るおそれがあります。
この話を最初に置くと、対策が「会社からの面倒な命令」ではなく、「自分と会社を守る行動」として伝わります。理由のない決まりは、守られにくくなります。
最初に伝える3つ
3つの対策は、社員が自分の手で今日からできるものです。専門の知識は要りません。
- パスワードの使い回しをやめる
- 1つのサービスから漏れたパスワードは、別のサービスでも試される
- サービスごとに別のパスワードにする
- 覚えきれないときは、パスワード管理ソフト(パスワードを安全にしまうアプリ)を会社で決めて配る
- 多要素認証を使う
- 多要素認証とは、パスワードに加えて、スマートフォンへ届く番号などで本人確認をする仕組みのこと
- パスワードが漏れても、すぐには入られない
- まず、メールと、会社の資料が入っているサービスから有効にする
- 不審なメールやSNSに注意する
- 差出人が知っている人でも、急がせる文面や見慣れないリンクは疑う
- リンクを開く前に、別の連絡手段で本人に確かめる
- 迷ったら開かずに、決めた連絡先へ送る
会社として決める手順
3つを知らせるだけでは、行動は変わりません。伝える前に、会社として次の順で決めます。
- 伝える対策を3つに絞る。ほかの項目は、最初の周知が終わってから足す
- それぞれに、守る理由を1文で添える
- 伝える人を1人決める。経営者か、情報の担当者がよい
- 伝える場所と時期を決める。全員が見る朝礼か、社内の連絡の場がよい
- 守れているかを確かめる日を決める
4番目の「場所」は、後回しにされがちです。長い規程を共有フォルダに置いても、開く人は多くありません。社員が実際に作業する場所の近くに、してほしい動作を1文で書くほうが、読まれます。
確かめ方も一緒に決める
伝えっぱなしにしないために、確かめ方を最初に決めます。大げさな検査は要りません。
- 使い回しをやめたか
- 本人が自分で見直した、と申告する日を決める
- パスワードの中身は聞かない
- 多要素認証を有効にしたか
- 各サービスの設定画面で、管理者が有効かどうかを確かめられる場合がある
- 確かめられないサービスは、本人の申告にする
- 不審な連絡に気づけるか
- 実際にあった不審なメールの例を、名前を伏せて共有する
- 迷ったときの連絡先を、全員が言えるか聞く
確かめる目的は、責めることではありません。守れていない所を見つけて、手順のほうを直すことです。やり方が面倒で守れないなら、面倒な点を会社が取り除きます。
外に頼む範囲
3つを決めて伝えるところまでは、社内でできます。迷いやすいのは、管理ソフトの選び方や、サービスごとの設定の確認です。
弊社の顧問型ITコンサル&ヘルプデスクは、月額10万円(税別)で、初期費用はかかりません。人数の上限もなく、月2回、30分のオンライン定例で相談できます。受付は24時間、担当の対応は土日も含めて9時から19時です。社内で決めた3つが現場で回るかを、定例で見直す使い方もできます。
対策を3つに絞る考え方は、会社のセキュリティ対策の最初の3つは、使い回し禁止と多要素認証と不審連絡でも別の角度から書いています。そこでは対策の中身を、この記事では伝え方と決め方を中心に書きました。
生成AIを社員に使わせる場合の決まりは、社内生成AIガイドラインの作り方。A4一枚で足りる理由にまとめています。セキュリティの3つと合わせて1枚にすると、社員が見る場所が増えません。
まとめ
社員にまず伝える対策は、使い回しをやめる、多要素認証を使う、不審な連絡に注意する、の3つに絞ります。理由を1文で添え、伝える人と場所を決め、確かめる日まで先に置きます。項目を増やすのは、この3つが回り始めてからで十分です。

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