2026.10.30

management

重みを話す前に、時期と期限と体制とスキルを書いてそろえる

新しい仕組みを選ぶ会議で、「速さと費用とどちらを大事にするか」の話が止まらなくなることがあります。意見は出ているのに、いつまでも決まりません。この記事では、重みを話す前に何をそろえ、それを会社としてどう決めるかを説明します。

答えは、重みを話す前に、時期、期限、運用の体制、担当者のスキルの4つを書いて全員で共有する、と会社で決めておくことです。2026年10月時点で、弊社ストリックランドが勧めるのはこの順番です。重みは前提で決まるものなので、前提がそろえば配分の多くは決まります。

前提がないと、好みのぶつけ合いになる

比べる項目に重みをつけるとは、「どの項目をどれだけ大事に扱うか」を数で表すことです。たとえば速さに40、費用に30、保守のしやすさに30、と置きます。

このとき前提が言葉になっていないと、話は好みの話になります。急ぎたい人は速さを、長く使いたい人は保守を高くしたがります。どちらも間違いではありません。ただ、同じ会社の同じ案件について、別々の前提で話しているだけです。

前提がそろうと、話は変わります。「来月末までに動かす」「触れる人は2人しかいない」と全員が知っていれば、速さと保守にどれだけ置くかは、かなり絞られるので、残る違いだけを話せば足ります。

そろえる前提は4つ

そろえるのは次の4つです。

  • 時期
  • いつ始めるのか。繁忙期の前か後か
  • 期限
  • いつまでに使える状態にするのか。動かせないのか、ずらせるのか
  • 運用の体制
  • 動き始めたあと、誰が何人で面倒を見るのか
  • 担当者のスキル
  • その技術を、担当する人が触ったことがあるのか

時期と期限は似ていますが、別のものです。時期は「いつ始めるか」で、期限は「いつまでに終えるか」です。始めが遅れても期限が動かないなら、使える日数が減ります。その分、速さへの重みが変わります。

体制とスキルも別のものです。人が足りていても、その技術の経験者がいなければ、覚える時間が費用になります。逆に経験者が1人いても、その人が休めば止まる体制では、安心とは言えません。

会社として決めること

なぜ、これを個人の工夫に任せず、会社として決めるのでしょうか。理由は、前提を書く人と、重みを話す人が別だからです。

現場の担当者は、体制とスキルをよく知っています。経営の側が握っているのは、時期と期限です。どちらか一方だけが書くと、もう一方の情報が抜けます。抜けたまま重みを話すと、結論に納得できない人が出て、決めた後にもう一度ひっくり返ります。

そこで会社として、次の2つを決めておくとよいと考えます。1つ目は、重みを話す会議の前に、前提の4つを書いたものを必ず用意すること。2つ目は、時期と期限は経営の側が、体制とスキルは担当の側が書くことです。誰が書くかを決めておけば、書き忘れが起きにくくなります。

弊社の例で言うと

弊社が出している90webは、税込90万円、90日という、金額と期間を先に決めたWebサイト制作です。期限が最初から動かないので、「何を作り込み、何をやめるか」の話がしやすくなります。

期間を決めないまま「良いものを作りたい」とだけ言うと、重みの話は終わりません。90日という前提を先に置くと、その中で何を優先するかだけを話せばよくなります。弊社のOnも同じで、4か月からと決めたうえで、続けるかは月ごとに決めます。期限を区切るから、続けるかどうかを判断できるのです。

明日できる次の一手

明日できるのは、今ちょうど迷っている案件を1つ選び、前提の4つをA4の紙1枚に書き出すことです。時間は20分もかからないはずです。

書く順番は、期限、時期、体制、担当者のスキルです。期限は「11月末までに使えること」のように日付を入れて1行で書きます。時期は始める月と避けたい忙しい時期を、体制は運用する人の人数と休んだときの代わりを、スキルはその技術に触ったことがある人の名前を書きます。

書いたら、重みの会議の最初に5分だけ使って読み合わせます。ここで食い違いが出たら、それが本当の論点です。重みの話し合いは、その後で始めれば間に合います。

もし書けない欄があれば、それは「決まっていない」という事実が分かったということです。決まっていないまま重みを決めると、決めた後で崩れます。先に決める人を探してください。

重みの前に、期間と体制を見る

重みを話し合う前提として、最初の数か月の進め方を月ごとに分ける考え方は、中小企業の生成AI導入は最初の3か月を月ごとに分けて決めるにまとめています。体制に人が足りないときの考え方は、情報システム担当がいない会社のIT体制の作り方と外に頼む範囲が参考になります。

弊社の顧問型ITコンサルでは、こうした前提の整理から一緒に見ることができます。必要なときに声をかけてください。

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