2026.10.24
management
長い仕事をAIに任せるなら、確かめる場所を区切りごとに先に決める
朝にAIへ大きな仕事を頼み、夕方に見ると「完了しました」と書いてある。けれども、その言葉をどこまで信じてよいのか、迷う場面があります。この記事は、長い仕事をAIに任せるとき、人が途中で確かめる場所を会社としてどう決めるかに答えます。
答えは、仕事を始める前に、区切りごとに人が見る場所を決めておくことです。株式会社ストリックランドは、確かめる場所を先に決めます。AIが終わったと言う時点で見るのではなく、区切りごとに成果物を見ます。2026年10月時点の弊社の考え方です。
長い仕事で起きやすい問題
長い仕事とは、AIが何段階もの作業を続けて行う仕事です。例えば、資料を集め、整理し、文章にまとめるところまでを一度に頼む仕事です。長いほど、次の問題が起きやすくなります。
- まだ途中なのに、終わりを宣言する
- 「もう十分です」と言って、残りの作業をしないまま止まる
- 出来が悪いのに、自信を持つ
- 「完璧です」と書いてあっても、中身が整っているとは限らない
- 少しずつのズレが積み重なる
- 一つ一つは小さな違いでも、最後には頼んだ内容から離れる
短い仕事では、これらはあまり目立ちません。作業の数が増えるほど、途中で気づく機会がないまま進んでしまいます。だから、長い仕事ほど、人が途中で確かめる場所を先に決めておく必要があります。
場所を決める手順
決めるときの手順は、次のとおりです。
- 仕事の終わりの姿を、人が1文で書く
- 仕事を、結果を見て良し悪しが分かる大きさに区切る
- 区切りの終わりに、人が見る場所を置く
- 見る対象を、AIの報告ではなく成果物にする
- 問題があれば、そこで止めて直してから次に進む
1の終わりの姿が書かれていないと、AIが終わりを宣言したときに、本当に終わったかを人が判断できません。4の理由は、「できました」という報告がAI自身の見立てだからです。見立てが外れることが先に挙げた問題なので、成果物そのものを開いて見ます。
問題ごとの見方
区切りの場所で、人は問題の種類に合わせて見る点を変えます。
- 終わりの宣言
- 1文で書いた終わりの姿と、成果物を並べて見る
- 足りない部分があれば、そこから続きを頼む
- 自信のある報告
- 「完璧です」という言葉は、判断の材料にしない
- 成果物の一部を、人が元の資料と照らして読む
- 積み重なるズレ
- 最初に頼んだ内容と、今の成果物を見比べる
- ズレが小さいうちに直せば、あとの作業をやり直さずに済む
提案書の例
取引先へ送る提案書をAIに作らせる場合で考えます。資料集め、構成案、本文の3つの区切りに分けます。
- 資料集めの終わり
- 集めた資料が、提案の相手と目的に合っているかを見る
- 使えない資料が混ざっていれば、ここで外す
- 構成案の終わり
- 終わりの姿として書いた1文に、構成案が届いているかを見る
- 話の順番が相手に伝わるかを読んで確かめる
- 本文の終わり
- 数字と固有名詞を、元の資料と照らして確かめる
- 相手に出してよい内容かを、出す責任を持つ人が読む
構成案の段階でズレに気づけば、本文を書き直さずに済みます。区切りを置く意味は、直す手間が小さいうちに気づくことにあります。
場所の数と位置
区切りを細かくしすぎると、人の手間が増えて、AIに任せる意味が薄れます。反対に粗すぎると、ズレが大きくなってから見つかります。次の考え方で、数と位置を決めます。
- 間違いが会社の外へ出る手前には、必ず置く
- お客様に送る文書や、お金と契約に関わる前が当たる
- 前の結果を次の作業が使う所には、その前に置く
- 前の結果が間違っていると、次の作業にも間違いが引き継がれる
- 失敗しても被害が小さく、すぐ直せる所は、確かめを軽くしてよい
慣れない仕事は、区切りを細かくして始めます。問題が出なかった区切りから、少しずつ確かめを軽くします。最後に直して出す人を誰にするかは、AIが作ったものを最後に直す人は、出す責任を持つ人に決めるに書きました。区切りで人が最初に聞くことは、部下のAI資料への最初の一言は、どこを確かめましたかと会社で決めるで説明しています。
弊社の運用
弊社では、AIが触れる範囲を、お願いの文ではなく設定で絞っています。AIには下書きの作成と閲覧の権限しか与えず、投稿のボタンは人が押します。外へ出る文は、会社として出してよいかを機械の判定(Jev)で点検してから出します。確かめる場所を、人の注意だけに頼らず、必ず通る形にするためです。
どこに確かめる場所を置くかは、会社の仕事ごとに違います。弊社の顧問型ITコンサル&ヘルプデスクは、月額が税別で10万円です。初期費用は不要で、人数の上限もありません。月に2回、30分のオンライン定例があるので、決めた確かめ方を見直す場にも使えます。

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