2026.10.26
management
氏名や住所などの個人情報はAIに入れないと、会社として先に決める
社員にAIを配ると、「お客様の名前を入れてもよいのですか」と聞かれる場面が出てきます。担当者の頭の中に答えがあっても、会社として決めていなければ、人によって答えが分かれます。この記事は、個人を特定できる情報をAIに入れるかどうかを、会社としてどう決めるかに答えます。
結論から言うと、氏名、住所、電話番号、メールアドレス、マイナンバーのように個人を特定できる情報は、生成AIに入力しないと決めます。便利さと比べて迷う話ではありません。個人情報保護法の面からも、はっきり避けます。弊社は、AIの活用を進める前に、この線を社内で決めておくのが順番だと考えます。2026年10月時点の考え方です。
話し合わずに決める理由
AIの使い方の多くは、使いながら調整できます。頼み方が悪ければ、直して試し直せば済みます。
個人情報は違います。一度入れてしまった情報は、入れた本人が取り消せるとは限りません。入力した情報がどう扱われるかは、使うサービスの設定や契約で決まります。社員が自分で確かめるには、重い確認です。
もう一つの理由は、責任の置き場です。社員に「各自で判断して」と任せると、迷った人が毎回、自分の責任で決めることになります。迷う場面ほど、急いでいる場面です。会社が先に線を引いておけば、社員は迷わずに済みます。
入れない情報の範囲
まず、入れない情報を言葉にして書き出します。最初は次の5つで足ります。
- 氏名
- お客様、取引先の担当者、社員のどれでも同じ扱いにする
- 住所
- 番地まである住所はもちろん、個人の自宅だと分かる書き方も含める
- 電話番号
- 携帯電話も会社の代表番号以外の直通も入れない
- メールアドレス
- 名前が入ったアドレスは、氏名と同じ扱いにする
- マイナンバー
- 見かけたら、そのまま入れずに止める
ここで大事なのは、「個人を特定できる」という考え方を、一緒に書いておくことです。名前が無くても、住所と年齢と勤め先がそろえば、人は分かります。単語の一覧だけでは、すり抜ける例が出ます。
決めたあとの扱い
線を引くと、「では、お客様への返信文はAIに頼めないのか」という声が出ます。頼めます。個人を特定できる部分を除いた形で頼み、返ってきた文に人が名前を入れ直します。
ただ、除く作業が手間になると、守られなくなります。弊社のPalAssistant Premiumは、専用のAWS東京リージョン環境で動く生成AIチャットです。オンプレミスではありません。入力した情報が置かれる場所を会社の側で決められる点が、使う場所を選ぶときの一つの材料になります。
もう一つ、社内向けの一般的な話は社内生成AIガイドラインの作り方。A4一枚で足りる理由に、AIの画面に会社の話を入れてよいかの考え方はAIの画面に会社の話を入れてよいかは、学習に使われるかの確認で決めるにまとめています。
明日できる最初の一手
今日決めたことを、明日の仕事に結びつけます。次の順で進めます。
- 「個人を特定できる情報は、生成AIに入力しない」という1文を書く
- 上の5つの情報を、その1文の下に書き足す
- 各部署の責任者に、「うっかり入れそうな場面」を1つずつ聞く
- 聞いた場面を、1文の下に例として足す
- 全社員が見る場所に置き、AIを使い始める日の前に周知する
3番目が要点です。お客様からの問い合わせ文を貼りたくなる場面や、申込書の内容を整理したくなる場面は、部署ごとに違います。現場の場面が例として載っていると、社員は「自分の仕事の話だ」と読めます。
例外を作るときの考え方
「このお客様は了承しているから入れてよい」といった例外を、現場の判断で認めないようにします。例外が必要になったら、AIを使う前に、会社として決め直します。
決め直すときは、決める人と記録の残し方を先に決めます。個別の事情ごとに社員が判断する形は、最初の線を弱くします。
もし、線引きの相談相手が社内にいなければ、外の相談先を月に決まった回数だけ使う方法もあります。弊社の顧問型ITコンサル&ヘルプデスクは、月10万円(税別)で、初期費用はかかりません。月2回の定例がオンラインで30分あり、こうした決めごとを話す場にもできます。必要なときに検討してください。
まとめ
個人を特定できる情報は、AIに入れないと決めます。議論する話ではなく、先に決めておく話です。AIを広げる前に、1文と5つの情報を書き、現場の場面を例に足してください。明日、各部署の責任者に1つずつ場面を聞くところから始められます。

資料請求
会社情報やサービス内容についての資料が
無料でダウンロードできます。
お問い合わせ
お仕事のご依頼、お見積もり、ご相談は
こちらからお問い合わせください。
