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Consulting2026年7月20日

コンサル型FDEと派遣型FDEの違い

FDEを人材派遣ではなく、課題発見から実装・定着までを担うコンサルティングとして提供する場合、何が変わるのか。支援形式、指揮命令、体制、場所、成果、費用の違いを整理します。

Strickland 創業者 Kota Ishida のオフィスポートレート
Kota IshidaFounder & CEO, Forward Deployed Engineer
派遣型FDEとコンサル型FDEの支援構造の違い

FDEという言葉から、顧客企業に常駐するエンジニアを想像する人は少なくありません。実際、FDEの代表的な説明では、顧客の現場に入り、導入から定着までを支援する役割として紹介されています。

ただし、FDEは職種や役割を表す言葉です。派遣か、請負か、準委任かを決める契約上の区分ではありません。

Stricklandでは、FDEを人員の派遣ではなく、専任担当者が課題発見から実装・定着までを一貫して進めるコンサルティングとして提供します。本記事では、この形を「コンサル型FDE」と呼び、派遣型FDEとの違いを整理します。

FDEと派遣は別の分類

FDEは、顧客の業務を理解し、技術と業務の間にある実装上のギャップを埋める役割です。GoodpatchはFDEについて、顧客の現場でAIプロダクトの導入から定着までを支援するエンジニアと説明しています。

一方、労働者派遣は、誰が労働者へ指揮命令を行うかという関係で整理されます。厚生労働省は、派遣先が労働者へ指揮命令を行う形を労働者派遣と説明しています。契約書に請負や準委任と書かれていても、実態として顧客が直接指揮命令を行っていれば、労働者派遣に該当する可能性があります。

つまり、「顧客の現場を深く理解すること」と「顧客から日々の業務指示を受けること」は同じではありません。FDEとして顧客に深く関わる場合も、誰が支援を設計し、業務遂行に責任を持つのかを明確にしたうえで、契約と実態を一致させる必要があります。

「派遣型FDE」は法律上の正式名称ではありません。本記事では、顧客側の指揮命令のもとで人員が稼働する形と、Stricklandが提供するコンサル型FDEを比較するための呼称として使用します。

支援の構造が違う

派遣型FDEでは、担当者が顧客企業の体制に加わり、顧客側から具体的な業務指示を受けて動くことが中心になります。提供価値は、人員と稼働時間です。

コンサル型FDEでは、Stricklandの専任担当者が窓口になります。顧客と一緒に課題を整理し、優先順位を決め、実装と定着までの進め方を設計します。提供するのは一人分の作業時間ではなく、プロジェクトを前へ進める責任と支援体制です。

違いを7つの軸で整理すると、次のようになります。

支援形式

  • 派遣型FDE:人員・稼働時間を提供する
  • Stricklandのコンサル型FDE:専任担当者が支援全体を設計・推進する

指揮命令

  • 派遣型FDE:顧客側が日々の業務を指示する
  • Stricklandのコンサル型FDE:Strickland側が進め方を設計する

体制

  • 派遣型FDE:担当者が顧客の体制に加わる
  • Stricklandのコンサル型FDE:一人の責任者が窓口となり一貫して伴走する

稼働場所

  • 派遣型FDE:常駐・現地稼働が中心
  • Stricklandのコンサル型FDE:オンラインを基本とする

対面対応

  • 派遣型FDE:日常的に現地で稼働する
  • Stricklandのコンサル型FDE:必要な場面を選んで訪問する

成果

  • 派遣型FDE:稼働・作業を提供する
  • Stricklandのコンサル型FDE:課題解決、実装、定着、自走化までを支援する

費用

  • 派遣型FDE:人月・稼働時間を基準とする
  • Stricklandのコンサル型FDE:支援内容を基準とし、訪問交通費は別途扱う

実際の契約区分は名称だけで決まりません。契約内容、業務の進め方、指揮命令の実態を一致させる必要があります。

オンラインを基本にする理由

オンライン伴走を中心に、必要な場面で訪問する支援形式

Stricklandのコンサル型FDEは、日常の打ち合わせと伴走支援をオンラインで行います。

オンラインを基本にするのは、訪問回数を減らすためではありません。課題整理、仕様確認、プロトタイプのレビュー、実装判断、運用改善を短い間隔で繰り返すためです。移動を前提とせず、必要なメンバーが必要なタイミングで集まれる状態をつくります。

担当者は毎回変わりません。一人の責任者が顧客との窓口となり、業務理解から設計、実装、定着までを見続けます。営業、PM、開発の間で説明を繰り返す必要を減らし、判断の背景を保ったままプロジェクトを進めます。

対面で行う価値が高い場面

オンラインだけで、すべてを完結させるわけではありません。次のような場面では、現地へ訪問する意味があります。

  • 参加者が同じ場で手を動かす勉強会
  • 複数部門の認識をそろえるワークショップ
  • 画面共有だけでは分からない業務フローの現場調査
  • 本番導入時の操作確認や定着支援

対面かオンラインかを先に固定するのではなく、その工程で成果を出しやすい方法を選びます。訪問に伴う交通費は、通常の支援費用とは分けて扱います。

コンサル型FDEが向いている企業

コンサル型FDEは、決められた作業を行う人員が必要な場合よりも、何を作るべきか、どこから着手すべきかを含めて整理したい場合に向いています。

たとえば、次のような状況です。

  • 生成AIを導入したが、個人利用から先へ進んでいない
  • PoCはできたが、本番運用へつなげられていない
  • 業務部門と開発部門の間で要件がまとまらない
  • 社内にAI開発を判断できる担当者がいない
  • 外部に任せきりにせず、最終的には社内で改善できる状態にしたい

この場合に必要なのは、指示されたタスクを処理する人だけではありません。現場の言葉を技術へ翻訳し、動くものを出し、運用へ組み込み、顧客が自走できるところまで進める責任者です。

Stricklandのコンサル型FDE

Stricklandでは、専任担当者がオンラインを基本に伴走します。最初から要件が固まっている必要はありません。業務の整理、AIを使う場所の選定、PoC、実装、運用改善を一つの流れとして進めます。

FDEを「現地にいるエンジニア」としてではなく、「構想から実装までを前へ進める担当者」として提供する。これがStricklandのコンサル型FDEです。

相談の段階では、作りたいものが決まっていなくても構いません。現在の業務と止まっている点を伺い、どこから着手すべきかを一緒に整理します。

参考資料

※本記事はサービスの違いを一般的に説明するもので、個別契約に関する法的助言ではありません。実際の契約と業務運用については、必要に応じて専門家へご確認ください。